まだまだ陽射しを避けたい時期ではありますが、真夏の太陽の下には魅力的なのもあります。
そんな一つとして、お出かけいただきたいのが、北杜市明野町のサンフラワーフェスです。茅が岳の裾野にどこまでも広がる畑。その日当たり良好な畑に40万本ものひまわりが咲く、人気の観光イベントです。今年は7月22日~8月20日まで開催。コロナ禍で中止されていたのですが、昨年から復活しました。
サンフラワーフェスの魅力はひまわり畑の眺めは勿論ですが、北杜市ならではと言えるのがひまわり畑とその先に広がる山岳景観のマッチング。会場は明野町の中でも標高の高いハイジの村のすぐ下。ここは北杜市でも南アルプスと八ヶ岳を同時に眺められる屈指のビュースポット。さらに天候が整った日には遠方の北アルプスも眺めることが出来ます。この風景を見たことがきっかけで北杜市に移住を決意した方もいらっしゃるほどです。
期間中で順次、区画ごとにひまわりが咲くように工夫されているのですが、タイミングによってはイメージより随分と花が少ないことも。私が初めていった時は、まさに残念なタイミングで、一区画だけ咲き、他の区画は咲き終わった寂しい状況でした。
このタイミングを合わせるのが難しいところが、自然を相手にするイベントの醍醐味とも言えます。サンフラワーフェスについては、開花状況がホームページでアップされるようなので是非チェックされてからお出かけください。
もう一つお勧めしたいのが、金精軒の水信玄餅。山梨県のお土産といえば信玄餅ですが、今回ご紹介するものには「水」が付きます。信玄餅は高速ドライブイン、コンビニ、スーパーと様々な場所で買うことが出来ますが、水信玄餅の入手はなかなか大変です。
まず販売しているのは県内の3店舗のみで、そのうちの一つが北杜市白州町の金精軒台ケ原店。6月~9月末までの夏季、かつ金・土・日・祝日で販売。数量限定の為、売り切れの場合があります。そして面白いのが賞味期限は作ってから僅か30分というところ。あまりの賞味期限の短さに持ち帰りが出来ない。限られたタイミングの中で、お店に行き、その場で食べる。
賞味期限が短いというのは、実物を見ると納得できるかもしれません。餅というよりはゼリー、ゼリーというよりは水そのもの、というのが私の印象でした。水が球状にまるまって存在を保っている。そんな外観です。金精軒のHPによると白州の名水を僅かな寒天で固めたシンプルな水菓子が水信玄餅です。それはちょっとの体の振動で、プルプルと震え、今にも崩れ、水に戻ってしまいそうな繊細さです。そんなお菓子を求め、夏の炎天下の行列に並ぶのも良い思い出になるでしょう。
(八ヶ岳事務所 大久保武文)