例年9月下旬に初冠雪を観測する富士山に続き、この10月は南アルプスの甲斐駒ヶ岳でも初冠雪を迎えます。昨年は10月21日と平年より6日ほど早かったようです。また、この時期は日本の山岳地帯の名山でも冬の始まりを告げる初冠雪が多くの地点で観測されます。
収穫の秋、実りの秋の本番を迎え野良で西日を背に精を出す人々が見られます。北杜市長坂町小荒間地区の30町歩あるといわれる畑では蕎麦の刈り取りにコンバインもフル稼働。ここで収穫された蕎麦は「上の畑」に隣接してある「そば処三分一」でこの秋とびっきりの新蕎麦を味わうことができます。
▲コンバインを巧みに操る地元農家の小林さん(北杜市長坂町)
また、八ヶ岳南麓は寒暖差が大きいことや日照時間が長く晴天率の高いことなどから、今月下旬には山肌一面に広がる錦の紅葉が見られます。一般的に最低気温が8度を下回ると一気に紅葉が進むといわれ、毎年清里の赤い橋には多くの観光客が押し寄せてきます。
私のオススメは須玉町のみずがき湖から瑞牆山に向かう途中から左折し信州峠に続く道中です。目線の先に岩肌が眼前に大きく広がる様は圧巻です。帰りは野辺山経由でいっきに山を駆け下りてきます。かつて写真家の藤原新也が「朽葉色」と呼んだ紅葉ですが、八ヶ岳南麓では「艶葉色」とでも言い換えることができそうです。
この時期の現地見学は着帽、上下厚めの服装の上驟雨対策で雨具のご用意もお忘れなく。
▲瑞牆山(みずがきやま)を正面に秋の深まる里(北杜市須玉町)
10月の八ケ岳事務所だより
八ケ岳事務所 中村健二