▲日を浴びて甲斐駒ヶ岳の輪郭が浮かびあがる。(山梨県北杜市)
北杜市は秋のさかりを迎えています。10月終わりから11月中頃にかけて山々が刻々とその表情を変えていきます。
北杜市では桜前線が標高の低いところから高いところへと駆け上がるように時期を変えて進みましたが、秋の紅葉の見ごろも標高に大きく左右され、山の上部から下部へと駆け降りるように進んでいきます。
地元に住んでいても、紅葉の見ごろをキャッチするのは中々難しいところ。見頃まであと少しかなと思っていて、次に訪れると葉っぱが落ちてしまっているということもしばしば。紅葉の美しさは刹那的、だからこそ毎年惹かれるのでしょうか。
▲青空の下、紅葉を見上げる。(山梨県北杜市)
昨年の写真を見返してみると、自然の表情にハッとさせられる、印象的な景色なものが結構ありました。11月でも前半と後半では植物や木々の表情が大きく変わります。
そしてその表情の変わるタイミングというのか、移り変わる瞬間、物事の移り行く過程が哀愁を、美しさを感じさせ、印象的な景色となるのではないでしょうか。
物事の移り変わるタイミング、昼と夜、黄昏時、現世と常世、生と死。季節が移り替わる秋のこの時期、少し感傷的に物事が見えてしまう。天候も安定しやすいこの時期、ドライブついでに秋の景色を写真におさめてはいかがでしょうか。夕暮れ時の八ヶ岳の山並みは特におすすめです。
▲夕暮れの空に八ヶ岳。田んぼに静けさが漂う。(山梨県北杜市)
(八ヶ岳事務所 大久保武文)