▲タンポポで飾られた小道。(山梨県北杜市高根町)
春が少し遅れてやってくる北杜市ですが、4月を迎える頃には、さすがに春になったなという安堵感に包まれます。
3月の後半あたりから最高気温が20℃近くになる日もあり、最低気温もマイナスからプラスへと転じます。着ている服も一枚少なくなり、体が軽くなります。
日が長くなったのも嬉しいですね。1月にはすぐに暗くなっていたものが、4月では19時を過ぎても明るさを感じます。街明かりが少ないせいか、都会以上に日没が気持ちに影響しているようです。日中の活動時間が増えると気持ちも前向きになる、4月はそんな季節ですね。
▲山高神代桜。推定樹齢は1800年とも言われる。(山梨県北杜市武川町)
春の訪れと桜の開花は同意義といっていいほど、日本の春には桜が欠かせません。
近隣では韮崎市の和二塚の桜を皮切りに、次は武川町の山高神代桜と3月下旬ごろから標高の低い場所から順々と桜が開花を始めます。冬の寒さの中から開花を待ち望み、春の暖かな空の下、ワイワイと桜の花びらの下に集まるこの慣習というか文化は本当に良いものです。
▲新府城跡からほど近い桃畑。奥に八ヶ岳の姿。(山梨県韮崎市中田町)
桜の花と時を同じくして、桃の花も開花します。桃の花見というのは桜に比べれば、あまり馴染みが無いかもしれません。
韮崎市中田町には出荷用の桃畑が一面に広がり、春になると桃の花見に多くの人が訪れます。ちょうど目線ほどの高さに選定された木にピンク色の花が咲き、あたり一帯が華やかな雰囲気になり、自然と桃源郷という言葉が頭に浮かんできます。
武田氏最後の城となった新府城跡に隣接しており、駐車場はそちらを使うと良いでしょう。周囲より小高い、新府城の本丸跡地まで息を上げながら登ると、眼下にピンクに染まった桃畑、その遠方に八ヶ岳の峰々の景色。新府城跡は桜の名所でもあるので、一度に桜と桃の両方の花見を楽しむことが出来ます。日頃のストレスを和らげに、春の花を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(八ヶ岳事務所 大久保武文)