▲真っ白な絨毯を広げたような蕎麦畑の花(北杜市長坂町)
9月の初旬、山梨県北杜市の畑では蕎麦の花が咲く様子が見られます。元々、田んぼだったところが休耕田となり、そこの活用として蕎麦栽培を始める方も多いようで、年々、蕎麦畑が増えているように感じます。
寒暖の差、おいしい湧水が多いこと、日照時間の長いことといった北杜市の気候が、お蕎麦の栽培に向いているとのこと。
日中の強い日差しが去り、夕暮れの涼しい風を受け、気持ちよさそうに揺れる蕎麦の白い花。一つ一つはとても小さな花ですが、畑一面が淡く白く染まる様はなかなか素敵なものです。
暑い夏が過ぎ、都心より一足早い秋の訪れを感じさせてくれる風景です。
▲秋を感じさせるトンボの姿(北杜市須玉町)
9月は昼と夜の長さがほぼ同じになる「秋分の日」があります。
今年の秋分の日は9月23日。天文学により算出するものになるので、年によっては9月22日になることも。
太陽が真東から登って真西にしずむ。仏教的にも、この世とあの世がもっとも通じやすい日と考えられ、「お彼岸」という風習が成り立ったようです。
秋分の日以降は昼の時間が短くなり、夜の時間が長くなっていきます。暑さ寒さも彼岸までと言われますが、まさに季節の変わり目と言える日です。
1日24時間というのは年間を通じて変わらないのに、昼の明るい時間が短くなると、なんだか1日まで短くなったような、少し寂しい気持ちになるのは私だけではないでは。
秋の日は釣瓶(つるべ)落とし。冬の足音が聞こえてくるのはもう少しあとですが、着実に冬に近づいていることを感じます。
▲秋桜とも呼ばれるコスモス(北杜市高根町)
(八ヶ岳事務所 大久保武文)