川崎市宮前区からここ白州町大坊地区に定住して早や1年の今日書いている。 あっという間の1年。定住したらスローライフ、農的生活、晴耕雨読と思っていたがどうも性に合わないのか毎日忙しい日々。
定住してすぐに組に入り地区の郷役で春から大忙し。組に入るや否やなんとお葬式の当番、でもこれは多くの方に出会えた良い機会。野焼き、春の神社例祭、用水路掃除、草刈り、総会・懇親会、敬老会、秋の神社祭典などなど。
でも忙しい中にも得るものも多く何より地区の人たちとの交流が多くなったことが嬉しい。「畑で採れたから持ってきたよ、食べてみて」とキュウリ、ナスやトマトなど頂く。お返しに旅行や山に出かけた時などにちょっとしたお土産を渡すようにしている。近所の親しくなった人から「お土産買ってくるのもほどほどにね、かえってありがた迷惑になることもあるからね」とアドバイスもいただいた。ありがたいことだ。
さてさて話題を変えて今の私の課題は定住1周年もたつのにまだ引っ越しの段ボールが立派な離れ(元オーナーはカフェ営業)に積んであるのだ。ほとんどは私の物ばかり。アマチュア無線の機械や部品、アンテナの材料、無線や山の本などどっさり。
このごろ馬力をかけて整理整頓、片付けをしているが一向にはかどらない。段ボールから取り出しこれはもう捨てよう!と思うのだが「いやいやまだ使うかも知れんし…」と違う棚にまた置く始末。これではいつになっても片付かないはず。妻はもうなかばあきらめているようだ。「もう捨てたら!」と言ってくれるのだが今日も実行できないのである。本当に困ったものである。
大坊地区は標高七五〇mありかなり寒いのである。正月に娘たち家族九人が来る。何とか寝床を確保しなければと思っている今日だ。それにしても本当にここ大坊地区は住みやすい。人が皆いい。「大坊地区でよかったですね」と他から言われることがあるほどだ。居ながらにして南に鳳凰山、北には八ヶ岳と蓼科山、ちょっと下れば富士山や金峰山、甲武信岳が勢揃いで見える。全く極楽である。明日から彦根の孫の運動会参観とやっぱり忙しい私。
八ヶ岳ふるさと倶楽部交換日記
北村 修
神奈川・川崎市→山梨・北杜市
1948年北海道・十勝生まれ。
定年後介護の仕事5年、マンション管理人5年勤務後、古希で完全リタイアし昨年定住生活へ。
※月刊ふるさとネットワーク2019年11月号掲載