夏の振り返り(9月の八ヶ岳だより)
北杜市 移住だより

黄金色にゆれる稲穂の先に八ヶ岳の姿。(山梨県北杜市高根町)
9月を迎えました。田んぼへ目を向けると、つい先日まで青々としていた稲穂は、いつの間にか黄金色へと姿を変えています。風に揺れる穂波は、陽の光を受けてきらきらと輝き、実りの季節の訪れを感じさせてくれます。
今年は、例年とは随分印象が違う夏となりました。
7月は、いつになく暑い日が続きました。ところが8月に入ると、暑さの勢いが急に落ち着きました。もちろん夏らしい日もありましたが、7月の暑さが長く続くことはなく、むしろ涼しく感じる日も増えていきました。八ヶ岳では夏の終わりが早く訪れたようにも感じられます。
そして9月に入ると、雨の日が目立つようになりました。空を見上げてもすっきりとした秋空にはなかなか出会えず、雨や曇りの日が続きます。湿った空気に包まれると、秋というより、まるで梅雨が戻ってきたようです。
暑さの厳しかった7月から、涼しくなった8月、そして雨の続く9月。季節が順番どおりに進んでいるようで、どこか歯車がかみ合っていない。そんな印象を受けた今年の夏でした。
それでも季節は少しずつ秋へ向かっていくのでしょう。

秋の訪れを告げるエゾリンドウ。(富士見町入笠湿原)
例年の八ヶ岳南麓では、空は高く澄み渡り、山々の稜線も夏よりくっきりと浮かび上がります。
遠くへ出掛けるのも素敵ですが、この土地には歩いて出会える秋があります。黄金色に実る田んぼ、澄み切った空、夕暮れを彩る山並み。そんな景色をゆっくり眺めていると、自然は私たちを急かすことなく、静かに季節を運んでくれていることに気付きます。
(八ヶ岳事務所 大久保武文)


